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2025.02.04

秘書の枠を超えて「法律事務のプロフェッショナル」として世界を舞台に戦う – TKIのリーガルアシスタントが語る、やりがいと成長

日本発のグローバルトップファームを目指し急成長を続ける東京国際法律事務所(以下、TKI)。その成長を支えているのが、「リーガルアシスタント」と呼ばれる法律事務のプロフェッショナルたちです。今回は、新卒1期生として2023年にTKIへ入所したAさんとSさん、2024年新卒入所のNさんとTさんに、リーガルアシスタントとしての日々の業務や成長について語っていただきました。

専門性が光るリーガルアシスタントの真価

TKIにおいて、リーガルアシスタントは従来の「秘書」の枠を超えた存在です。電話・来客対応、郵便の確認、担当弁護士のスケジュール調整や経費処理といった一般的な秘書業務に加えて、法律事務所特有の専門的な業務が加わります。

「裁判所やクライアントへの書類提出作業や文書の校閲作業が日常的にあります。証拠の整理も重要な仕事です」とTさんは説明します。書類のチェックでは、用語の使い方一つで主張の意味が変わってしまう可能性もあるため、細心の注意を払う必要があるといいます。

また、弁護士が専門業務に集中できるよう、案件管理を行うことも重要な役割です。Nさんは「大量のメールのやり取りを管理表で整理したり、期限の管理をして関係者へのリマインドを行ったりします」と話します。「パートナー弁護士を担当する場合は、特に対クライアントの業務が増えます。請求書の作成から契約書のチェックまで、事務所の売上に直結する重要な業務も任されます」とSさんは付け加えます。

近年は特に事務所の国際化が進み、リーガルアシスタントの役割もさらに進化を続けています。「最近は外国人弁護士が増え、海外からの電話や来客対応も多くなりました。週2回の朝の全体ミーティングは英語で進行され、マーケティング活動などでも英語を使う機会が増えています」とAさんは語ります。

このようにTKIのリーガルアシスタントは、法律事務所の運営に欠かせない存在として、専門性の高い業務と基本業務をバランスよく担いながら、日々新しい挑戦を続けています。

新人でも安心の研修制度とチーム文化

入所後は段階的に業務を習得できる環境が整っています。「4~5月には秘書業務の基礎やツールの使い方など、実践的な研修が行われます。電話応対の練習では、自信がつくまで先輩が何度も付き合ってくれました」とTさんは研修期間を振り返ります。

特に心強いのが「エルダー制度」の存在です。「シニアの先輩が一人ついて、成果物を確認し指導してくれます。最初は修正点も多かったのですが、徐々に減ってくると自信にもつながりました」とNさんは話します。さらに、他の法律事務所での経験を持つ中途入所の先輩メンバーからも新しい視点や効率的な業務のコツを学ぶ機会が多く、多様な学びの環境が整っています。

オフィスの雰囲気も温かく、リラックスできる工夫が随所に見られます。「お菓子置き場が充実していて、少し息抜きしたいときに覗くのが私の楽しみの一つです」とNさん。「弁護士も気さくで、ランチやお茶に誘ってもらうことも。リフレッシュしながら、自然とコミュニケーションが深まっています」とTさんは付け加えます。

このようなサポーティブな環境があるからこそ、新人でも安心して重要な業務に取り組むことができます。

挑戦のチャンスは1年目から。早くから任される本格的な実務

入所1年目から、リーガルアシスタントは重要な責務を担います。Nさんが特に印象的だったとするのは、TKIが受任している2つの大型訴訟案件の期日が立て続けにあったときのエピソード。「私の担当する弁護士がそれぞれ大型の案件に入っており、提出作業や大量の証拠への附番、分担調整などが連日ありました。自身の担当弁護士がその案件に入っていない先輩メンバーも協力してくれて、改めてTKIの助け合いの文化を実感しました」と当時を振り返ります。

新人でありながら、専門性の高い業務も任されます。「最初は緊張しましたが、裁判所からの電話対応や、書類提出で実際に裁判所へ足を運ぶ機会も多く、法律実務の現場を肌で感じられます」とTさんは話します。入所時には法律の専門知識がなくても、実務を通じて着実にスキルを身につけていくことができます。

また、リーガルアシスタントの業務は法律実務に限りません。Tさんは、フランス人弁護士が帰省のお土産としてフランス産のチーズを事務所に持ってきてくれたことをきっかけに、レクリエーション活動の一環として、チーズパーティーを企画しました。「若手弁護士たちと一緒に準備を重ね、皆に楽しんでもらえて嬉しかったです」と、イベント企画での経験を語ります。このように、事務所全体のコミュニケーション活性化にも、リーガルアシスタントは重要な役割を果たしています。

入所2年目で見えた景色。広がる活躍の場と深まる専門性

1年間での成長は目覚ましく、業務の範囲や責任は大きく変化します。AさんとSさんの入所当初は主にアソシエイト弁護士のサポートから始まりましたが、現在は二人ともパートナー弁護士やシニアの外国人弁護士を担当。より広い裁量が与えられ、自分で判断しながら業務を進める場面が増えています。

特に対外的なコミュニケーションでは、より高度な対応が求められるようになります。「クライアントとのメールのやり取りが増え、言葉遣いには特に気を配るようになりました。2、3年前は大学生だった自分が、今では適切なビジネスメールの書き方を学びながら重要なコミュニケーションを任されていると思うと不思議な感覚です」(Sさん)

業務の幅も着実に広がっていきます。Aさんは「マーケティング活動の一環として、セミナー運営や執筆企画のサポートも担当しています」と、その変化を説明します。セミナー運営では指示をもとに業務を実行することが多かったものの、執筆企画ではタスクフォース(特定のプロジェクトごとに編成されるチーム)唯一のリーガルアシスタントとして、企画の調整や管理を任されています。「毎週のミーティングでは進行役を務め、執筆状況や進め方を確認し、弁護士と連携しながら企画を進める立場になりました」(Aさん)

TKIで活躍できるリーガルアシスタント像とは

TKIのリーガルアシスタントには、コミュニケーション能力と細やかな気配りが求められます。特にSlackを活用した所内のコミュニケーションでは、さまざまな工夫が見られます。「相手の手間を最小限に抑えるため、返信が必要ない場合はスタンプで済ませたり、『この理解で合っていますか?間違っていたらお知らせください』というように、応答の必要性を明確にしたりしています」とSさんは説明します。

また、日常的な観察眼も重要です。「弁護士との何気ない会話から、『この先生は朝にお子さんの送り迎えがあるから、早朝の会議は避けたほうがよさそう』といった情報を得て、日程調整に活かしています。相手の生活リズムを理解することで、より円滑な業務遂行が可能になります」(Sさん)


Nさんは柔軟な対応力の重要性を強調します。「イレギュラーな対応が求められる場面も多いので、マニュアルに頼りすぎず、状況に応じた判断ができることが大切です」と話す一方で、「私は法学部出身ではないため、専門用語は積極的に調べるようにしています。最近は案件の流れや状況が少しずつ理解できるようになってきました」と、日々の学習の重要性も指摘します。

特に裁判所への提出書類を扱う際は、高い正確性が求められます。「締切時間が迫っているなかでも、焦らず落ち着いて対応することが大切です」(Sさん)「ミスは許されない場面なので、何度も確認する習慣をつけています」(Tさん)

このような専門性の高い業務と基本業務をバランスよく遂行できることが、TKIのリーガルアシスタントには求められています。

想像以上の可能性がある。法律事務所で広がるキャリアの選択肢

ここで、就職活動中の学生へのメッセージを伺いました。

「私はほかの業界も含めていろいろとリサーチするなかで弁護士秘書という職種を知り、自分の就活軸や性格に合っていると感じました。視野を広く持って、さまざまな可能性を探ってみてください」とNさんはアドバイスします。

同様に、Tさんも就職活動時の経験を振り返ります。「私自身も就職活動の最初は、教育職から営業職まで、さまざまな業界を見ていました。業界にこだわりすぎず、いろいろな仕事を見てみることをおすすめします。知らなかっただけで、自分に合う職場環境が見つかるかもしれません」(Tさん)

また、必ずしも明確な目標がなくても問題はありません。「自分のやりたいことが明確でない方もいらっしゃると思います。TKIでは、入所後でも新しい発見があるはずです」とSさんは語ります。

実際に入所後の可能性は広がっているようです。Aさんは「私は入所後、マーケティングや執筆企画など、想像していなかった業務にも携わる機会に恵まれました。新しいことにチャレンジする意欲がある方には、とても魅力的な環境だと思います」と締めくくりました。

変化を楽しみ成長し続ける組織の一員として


TKIは日本発のグローバルトップファームを目指して常に変化と成長を続けています。「1年前と今ではまったく違う環境になっています。外国人弁護士も増え、よりグローバルな雰囲気になりました。この先どう変化していくのかワクワクしています」とAさんは目を輝かせます。Sさんは「でも、温かくフラットでチームワークを重視するTKIのカルチャーは変わりません」と付け加えます。

このように、確かな成長と温かい人間関係が共存するTKI。ここでは、意欲的な若手が早くから重要な役割を任され、着実にキャリアを積み重ねていくことができます。新しい価値の創造に携わりたい方、グローバルな環境で成長したい方にとって、魅力的なフィールドとなるはずです。

(取材・文:周藤 瞳美、写真:岩田 伸久)