2022.08.02
【TKI所属弁護士座談会】TKIで描ける弁護士のキャリア さらなる飛躍を実現できたTKIならではの魅力とは
ダイバーシティを重視する東京国際法律事務所(以下、TKI)では、新卒入所の若手からキャリアを積んだ弁護士まで、異なる経験を持つ多様なメンバーが活躍しています。
今回は、弁護士登録から約2年、5年、10年目の節目にTKIを選択した堀池 雅之弁護士、荒井 陽二郎弁護士、坂巻 謙太朗弁護士、中田 マリコ弁護士の4名の座談会を実施しました。弁護士として節目となる年に4名は何を求めてTKIを選択したのでしょうか。TKIだからこそ得られる経験について探っていきます。
堀池雅之弁護士
2008年弁護士登録、2022年1月TKI入所
米国大手法律事務所において、10年以上にわたり国内外の企業や投資ファンドに対し、クロスボーダーのM&A及び投資案件を中心にアドバイスを行う。同法律事務所のシリコンバレー・オフィスにおいては、米国でのM&A、特にスタートアップのテック企業の買収及び投資案件に従事。近年は、海外の投資ファンドや企業に対する、日本での再生可能エネルギーの分野における投資及びファイナンスのアドバイスも行う。
荒井陽二郎弁護士
2015年弁護士登録、2020年2月TKI入所
大手日系金融機関での職務経験を経てTKIに入所。国内金融法務に加え、同英国法人にて、アンチマネーロンダリングなど(AML/CFT)の海外金融規制対応にも従事し、国内外の金融法務・コンプライアンス対応に関する幅広い経験を有する。
坂巻謙太朗弁護士
2015年弁護士登録、2021年11月TKI入所
企業法務を取り扱う歴史ある事務所において、約6年間にわたり、国内外のM&A、訴訟・紛争、競争法、金融商品取引法、当局対応などを含む幅広い会社法務全般に従事した経験を有する。国内大手建機メーカー法務部門において、リモート・インハウス業務に従事した経験も有している。
中田マリコ弁護士
2019年弁護士登録、2021年5月TKI入所
国内大手渉外事務所において、M&A、コーポレート、各種規制法、知的財産法(商標、著作権など)、訴訟などを含む会社法務全般に従事。
TKIで弁護士としてのキャリアを築く魅力
皆様はなぜTKIを選んだのでしょうか、キャリア選択の基準についてお聞かせください。
堀池弁護士:クロスボーダーM&Aと再生可能エネルギーの案件を中心にアドバイスをしていましたが、この二つの分野において中長期の観点から一緒に仕事をして事業を拡大していけるメンバーがいる事務所を探していました。
特に再生エネルギーについては、FIT制度からFIP制度、コーポレートPPAへの移行の中で、新しい問題に対して意欲的に取り組む姿勢があり、一緒に案件を遂行できる若手の弁護士が所属している事務所を探していたところ、TKIに出会いました。クライアントからの質問待ちではなく、案件に内在する課題に対しても積極的に提案し、案件を主体的に進めようとする空気感も魅力的でした。
荒井弁護士:前職のインハウス時代に1年間英国へ赴任し、欧州本社でリーガルやコンプライアンスなどさまざまな業務を担当したことが法律事務所でキャリアを築こうと考えたきっかけです。
海外では、日本に比べてインハウスと法律事務所の行き来が活発です。インハウスには法律事務所で培った専門性を武器に働いている弁護士が多かったですし、法律事務所にもインハウスでの経験を活かして業務の幅を広げている弁護士がいました。自分もそうした働き方をしてみたいと法律事務所を探すなかで出会ったのがTKIでした。
私が面接を受けた2020年頃のTKIは設立から間もなく、全員の顔が見える環境で、若く勢いのある事務所でした。
面接時に在籍していた5名の弁護士のうち4名は4大法律事務所の出身だったこともあり、成長できる環境だと感じたこと、もう1名はインハウス出身で自分と共通項が多く、今後のキャリアパスをイメージしやすかったこともTKIを選んだ理由の一つです。
代表の森弁護士は情熱的な方ですし、山田弁護士は穏やかに見えて熱い思いを持っています。こうしたメンバーの人柄にも魅力を感じました。今でもそのカルチャーは変わっていないと思います。
坂巻弁護士:移籍を考えたのは、より専門性を高めたかったという理由からです。前の事務所では、国内外のM&Aや訴訟・紛争、金融、競争法、労働法、一般企業法務などを含む幅広い業務を経験しましたが、弁護士として5年目のキャリアを迎えるにあたって、自信の持てる専門知識が育っていないことに課題を感じていました。
当時は国内外のM&Aや訴訟・紛争に強い興味を持っていたので、これらの案件を取り扱っているTKIで専門性を身につけていきたいと考えました。
もともとTKIについては代表の山田弁護士のTwitterを見ていたので設立当初から知っていました。TKIが掲げる「世界で勝負するための武器を提供するプロフェッショナル集団」という理念に共感していたことも大きかったです。
私は日本企業に貢献したいという思いから、弁護士になるか官僚になるか悩んだ末に弁護士の道へ進むことを決めました。当時の思いに立ち返ってみたとき、TKIの理念と自分の考えがマッチしていると感じたのです。設立から新しく勢いがあったこともあり、移籍を決断しました。
中田弁護士:私は英語が好きで、弁護士になる以前から日常的に英語を使う仕事がしたいという思いを持っていました。TKIはチームメンバーが国際的で、日常的に英語を使用してディスカッションできる機会があります。転職の際は外資系事務所の東京オフィスも選択肢として考えていましたが、クライアントとの関係性を重視していたこと、また、組織やチームのあり方を作り上げていくことにも貢献できると思ったことから、TKIを選びました。
この規模の事務所で複雑なクロスボーダー案件を支えることができているのはクオリティの高い仕事をしている証左であり、魅力を感じました。
フラットかつ透明性の高いコミュニケーションを実現できる環境
入所してから取り組まれている主な案件について教えてください。
堀池弁護士:クロスボーダーのM&A案件やLBO案件を担当し、再生エネルギー関連では太陽光のコーポレートPPA案件を複数担当しています。コーポレートPPA案件は先例が少ない新しい分野なので、限定された情報をもとに、荒井弁護士とも協力し、所内で議論を重ねて法的な整理を行なっています。
荒井弁護士:再生エネルギー関連の案件では、本には書かれていないような新しい問題を一から議論することもあり、クライアントとも連携しながら進めています。
また、国内・クロスボーダーのM&Aや、前職の経験を活かして、金融やファイナンスの案件なども見ています。
坂巻弁護士:私は国内のM&Aを中心に、訴訟、国際紛争、一般企業法務を含めバランス良くやっています。大規模なM&Aや訴訟に関与して専門性を磨ける機会が増え、やりがいを感じています。入所前はクロスボーダーM&Aの案件が多いと想像していたのですが、M&Aを含む国内案件も豊富に扱っており、専門性に加えて幅広い業務経験を積める環境です。
中田弁護士:共同開発契約やクロスボーダーの英文開発委託契約など、知的財産権の利活用や利害調整が難しい契約書を作成しています。また、複数の知的財産分野の法律にまたがる問題について、法律意見書の作成も担当しました。
インバウンドの大型紛争の案件に関する膨大な英語の書類のレビューや、先例の分析、日本法上の論点を英語で説明するなどといった仕事もしています。
働き方に関して、TKIならではの特徴はありますか。
坂巻弁護士:Hubbleでナレッジシェアを行ったり、Slackを使って所内のコミュニケーションを取ったりとIT活用に積極的なのでとても働きやすいです。
PCとiPhoneの貸与があり、自由な場所で仕事ができることもポイントです。他の法律事務所と比較しても、ストレスなく働くための環境が整っているように感じています。
堀池弁護士:確かにそうですね。このほかにもOutlookでスケジュール管理をしており、メンバー全員の予定が共有されているので、いつ声をかけた方が良いのか判断しやすいですし、会議の計画なども立てやすいですね。
中田弁護士:TKIの特徴は、事務所内のコミュニケーションの原理原則が明確なことにあると思っています。コミュニケーションが不透明になると不信感が生まれたり、人間関係の軋轢や所内政治の温床にもなりかねませんが、TKIでは、コミュニケーションの透明性を確保するための物理的な仕組み(アーキテクチャ)と、その運用原則及び規則(プリンシプル、ルール)がしっかりと整備されています。
坂巻弁護士:事務所内では非常にフラットかつクリアな関係が構築されており、年次の高低にかかわらず意見を言いやすい環境にありますよね。
堀池弁護士:評価制度も明確です。自分の稼働時間だけでなくチームへの貢献や新規顧客開拓も評価のポイントになっています。
実践に活きる教育プログラム。年次にこだわらず留学もサポート
TKIにおける教育プログラムの特徴を教えてください。
堀池弁護士:ビジネスマナーや外国人弁護士とのライティング・ディスカッションのトレーニング、CFIUSやEPCなどグローバルかつ先端の案件について学ぶことができます。レクチャーを受けるだけでなく、実際の案件から作成した課題にも挑戦してもらいます。
荒井弁護士:実際に講師となる弁護士が悩んだ点をもとに課題を設定しているので、本やインターネットには答えがなく、自分で考えて検討しなければなりません。
入所後3か月程度はこうしたトレーニングを集中的に行います。これにより実際の業務へスムーズに入っていくことができますし、プログラムを受けたメンバーが成長しているという実感もあります。
堀池弁護士:案件の進め方だけでなく、新たなクライアント獲得の方法についても学ぶことができるのも特徴的かと思います。例えば、クライアントとの面談録は全て顧客管理システムで管理されていて所内のメンバーが閲覧可能ですし、Slack上でも情報共有しているので、若いうちからクライアント獲得のノウハウを吸収できる制度設計をしています。若手、中堅の弁護士にとってバランスよく成長していける事務所かと思います。
坂巻弁護士:各分野で活躍されている実務家の先生方を外部講師としてお招きして、お話を伺う機会も設けています。
中田弁護士:メンター制度や代表の山田弁護士との1on1ミーティングなど、メンタル面のケアも充実していますね。
非常に充実した教育プログラムを設けているのですね。留学制度についてはいかがですか?
坂巻弁護士:5年目以降に中途で入所して留学に行ける事務所はそう多くないと思いますが、TKIは5年目以降に入所しても留学に行くことが可能です。
荒井弁護士:実際に私も留学を検討しているところです。事務所が道を用意して一緒に考えてくれるような雰囲気がありますね。
坂巻弁護士:他の大手事務所と同等以上の補助もあります。さらに、昨今では、留学後の研修先が決まらない例も散見されますが、TKIでは提携先の海外法律事務所での研修も可能となっています。
新卒・中途でTKIへの入所を検討されている方へ
最後に、TKIへの入所を検討されている方へのメッセージをお願いします。
堀池弁護士:TKIはクロスボーダーのM&A案件だけでなく、国内のM&A案件も扱っており、両者のバランスが取れている事務所です。国内外のM&A案件で専門性を高めたいと考えている中途の方に適した環境をご用意できます。
また、新規顧客開拓の時間を増やしていきたい人にとっても、評価制度が整っているTKIは居心地の良い事務所になると思います。
中田弁護士:TKIはさまざまな領域をまたぐ仕事に関われるチャンスがあり、貪欲に色々なことに挑戦したうえで専門性を磨いていきたい人に向いている事務所です。
前職の大手事務所での経験は今の自分にとても活きています。もっとも、一般に大手は規模が大きくアソシエイトの人数が多いので、案件の一部にしか関われないこともあります。
TKIは若手のうちから責任のある仕事を任されますし、実力のあるシニアの先生方や海外弁護士との議論に加わることで弁護士として吸収できることは多いです。若手でも事務所運営のために手を上げたり、アイデアを出したりすることが求められますし、成長の機会には非常に恵まれています。
新卒の方は、最初から専門性を磨きたい人、さまざまな分野を経験したうえで専門を絞っていきたい人、いろいろな考え方があると思います。その中でも事務所が大切にしている理念や価値観に共感していただける方とぜひ一緒にお仕事がしたいです。
(文:周藤 瞳美、取材・編集:周藤 瞳美・松本 慎一郎、写真:岩田 伸久)