2022.12.28
普段の勉強の問題のように正解があらかじめ用意されていない不安から、面白さへとつながる経験
東京国際法律事務所(「TKI」)は、2022年夏、2019年の設立以来初となるサマーインターンシップを開催しました。5日間のプログラムを3クールにわたり開催し、計6名の学生の皆様にご参加いただきました。
今回は、TKIインターンシップ・プログラム(22夏)にご参加いただいた学生の皆様の声をいくつかご紹介します。
TKIインターンシップ・プログラムに応募した理由を教えてください。
「アットリーガルでインターンシップの募集を知りました。大学のゼミの先輩が所属していらっしゃったことと、ホームページに記載されている、従来型の日本的法曹のあり方から脱却しクライアントに最大の付加価値を提供することを目指すという理念に興味をもったことで、応募しようと決めました。
また、私は日本経済に貢献したいという思いがあり、そのため企業の活躍に法的知識を活かせる企業法務に関心がありました。日本企業の海外への進出が進む中、クロスボーダーの案件を扱うTKIの、国際色豊かなメンバーから学べることが多そうだと感じたのも、理由の一つです。」(I.H.さん)
「私は日本企業の海外進出に関するリーガルサービスを提供する弁護士となることを理想としています。国内限りでビジネスを行うことには限界があると考えますところ、日本企業が海外でビジネスを行うという挑戦の敷居を低くし、実質的にも挑戦の一助となること、具体的には諸々の規制による萎縮を取り除くことや、取引先との交渉を有利に進めること等により、間接的に日本の発展に寄与したいと考えておりました。
貴事務所が掲げておられる、「世界で勝負するための武器を提供する」という理念を拝見して憧憬の念を抱き、インターンシップ・プログラムに応募させていただきました。」(M.R.さん)
「クロスボーダー案件を中心としている点、エネルギー関係のプロジェクトを多く手掛けている点、インターンのプログラム内容が新人研修と類似していてより実務に近い体験ができるのではないかと期待したからです。
事務所選びの軸として、新人の頃から英語を日常的に使い仕事を勉強できる環境にある事、世界のスタンダードのレベルを意識して仕事ができる環境に身を置きたいと思っていたところ、外国法弁護士の先生も交え国際案件を中心に扱っていらっしゃるTKIに関心をもちました。また法曹を目指した動機として日本企業の世界におけるプレゼンス強化に関わる仕事がしたいという気持ちがあり、TKIの理念に共感したため今回インターンシップに応募させていただきました。」(N.Y.さん)
TKIインターンシップ・プログラムを通して印象に残ったプログラムはありますか。
「やはり一番印象に残っているのはImmersion Programです。最初にPPA契約書を見たときには、期間中に読みきれるか心配でしたが、先生方が親身になって質問に対応して下さったおかげで、疑問点も解消することができ、ボロボロではあるもののなんとか形にすることもできました。再生エネルギーの業界に対する深い理解を持ち、クライアントの要望を的確に把握し、相手方の反論までをも想定したクリティカルなソリューションを発見することの難しさを肌で感じることができました。
また、各種座談会は、TKIの雰囲気を知るうえでも大変参考になりました。それぞれの先生が個性を発揮され、メンバー全員がその個性を活かせる環境が整っていて、チームとして洗練されているように感じました。キャリア設計についての悩みについても、フラットで話しやすい雰囲気もあり、それぞれの先生方がご自身のお話を交えながら親身に相談に乗っていただけて、とても参考になる事ばかりでした。」(M.K.さん)
「Exchange Programの後半でのQ&Aセッションにおいて、外国法弁護士の先生方から日々の仕事のモチベーションについて教えて頂いたことが特に印象に残りました。また弁護士としての仕事を始めたときの専門分野に固執するのではなく、広く様々な法律分野についての経験を蓄積していくことで、顧客のビジネス側にとって頼りになる総合的かつ戦略的な視点を提供できるようになるのだなと感じました。どのような弁護士像を目指しているかという質問に対しての、「チームで一緒に仕事をしたいと思ってもらえるような弁護士になりたい」というご回答をされていた先生のコメントが特に印象に残りました。
また、インターン課題を通してM&A契約のプロセスの概観を掴むことができただけでなく、そのどの部分においてTKIが付加価値を生み出そうとしているのかという事務所設立の理念との関係もご説明頂き理解することができました。アソシエイトとして弁護士のキャリアをスタートさせてから、様々な案件を通して契約の条項・事案のパターンについての知識を蓄積していくことで、ゆくゆくは様々な事態を想定してそのリスクを織り込んだ綿密な契約書が書けるようになるというキャリアの展開の展望、そしてこのようなテクニックを顧客のニーズに合わせて用いることができるかという場面においてTKIが付加価値を出し世界のマーケットで勝負しようとしているという点が、今回のインターンにおける一番の学びでした。」(N.Y.さん)
TKIインターンシップ・プログラムで、実際の案件に触れて感じたことを教えてください。
「クライアントとのコミュニケーションにおいて、相手の欲しい回答を分かりやすく伝えることの難しさと面白さを感じました。今回クライアントからのメールに返信した上でプレゼンを行うという状況が想定されていたのですが、英文メールで法的説明をするときの言葉遣いに関しては未知でしたし、プレゼンでどのような質問が飛んでくるのか想定するのに難航しました。
普段の勉強の問題のように検討の道筋があらかじめ用意されているものではなく、実際のメールからissueを検討し自信をもって答えるとなると、とても不安になりましたが、ロースクールでは扱わない外為法についてや、買収対象会社の産業についてリサーチするのは見識が広がって面白かったです。」(I.H.さん)
「第一に、日本語と英語を行き来して契約書を読むことの難しさと面白さを実感しました。
M&Aのデューデリジェンスで時間のない際に、限られた時間の中で正確に契約書を読み込み、問題が生じそうな点を洗い出し、お客様の立場やコンテクストに合わせて適切な解説を加える、という事はかなり難しいことだと感じました。
一方で、今回の株式譲渡契約のみについても、契約締結前、契約締結からクロージングまでの期間、クロージング後の双方当事者の義務や、譲渡価格など、複数の段階においてリスクの配分をどうするか、当事者間の力関係や案件の性質、対象会社の事業などにより様々な可能性があり、工夫次第で色々なことのできる立体的なシステムで、とても面白いと感じました。
第二に、お客様の立場や経験などのコンテクストを踏まえて、どのような説明・コミュニケーションを行うかの調節をするのは、とても難しいと感じました。このように相手の状況を読み適切な対応をすることで効率的に案件を進められるか否かが決まるという山田先生の解説が特に印象に残りました。」(N.Y.さん)
TKIのカルチャーに触れてみて感じたことを教えてください。
「最初に驚いたのは、本当の意味でフリーアドレスなオフィスでした。ついたて等もなく、周りを一望できるこのオフィスの雰囲気は、TKIのフラットで仲の良い雰囲気を象徴していると思います。
TKIは、多様性という意味でも突出した特徴があると思います。完全オンライン制でどこからでも仕事ができ、会話では英語と日本語が入り乱れ、多様な趣味をもった先生方が在籍されており、これらの多様性を受け入れられる文化が醸成されていて本当に素晴らしいと感じました。先生方がお互いを尊重し合い、信頼し合っている雰囲気が伝わってきました。
また、案件も多様なものがあり、Immersion Programをはじめ、OJTを通じて様々な経験をする機会があるように思いました。さらには留学も推奨されていて、弁護士として成長する環境も整っていると感じました。」(M.K.さん)
「まず執務室が一つの空間となっているにとどまらず、パーテーションや固定席がない点が特徴的であると感じました。右も左もわからない中、新人として弁護士をやっていく上で、先輩の先生方の仕事ぶりを身近に感じ、かつ業務について相談しやすい環境というのは大変魅力的に感じました。また、これに起因する部分もあるのですが、先生方の、内容につき公私を問わないコミュニケーションが盛んであることも魅力に感じました。先生方同士がお互いの業務やプライベートを尊重することでその充実が図られ、より個を充実させるとともに信頼関係を築ける環境があるからこそ、チームとしての力の向上につながるのだと実感しました。
また若手の弁護士の先生を戦力として育てる明確なヴィジョンがあり、これに従って早い段階からクライアントとの窓口としての業務も盛んに行われる点も魅力に感じました。」(M.R.さん)
TKIインターンシップ・プログラムを経験して、今後どのようなキャリアを歩んでいきたいですか。
「私は今まで、渉外法務というと四大法律事務所か外資というイメージが強かったのですが、TKIのような新進気鋭の事務所が勢いを伸ばしていることを知り、この業界に関するリサーチが深まりました。
TKIでは、案件を早いうちから任せられて責任感を持って仕事に取り組めるとともに、リモートワークを含んだ多様な働き方やフラットな人間関係のなかで自分の成長に専念できると思います。
また、TKIは海外進出を狙う日本企業のサポートにおいて、従来の日本弁護士像とは異なり積極的に表に立って交渉していくという話を伺い、そのような弁護士の活躍の仕方に将来性を感じ興味を持ちました。
自分のこれからとしては、いま本当に必要とされていること、そして人とは違うことに挑戦していくようなキャリアを積んでいきたいと思っています。」(I.H.さん)
「今回のインターンシップ・プログラムを通じて自分の中でも様々な学び・気づき・変化がありました。その中でも、より広い視野をもつことの重要性について改めて痛感させられました。特にクロスボーダー案件を扱うにあたっては、様々な文化・業界・ビジネスなどに対して広く深い理解がもとめられ、それがクライアントの要望に応えるための武器になることを学びました。常に広い視野を持ち、探求を続けることで、クライアントの夢を実現する一助となり、一人の日本人として日本の発展に貢献できるような人材になりたいと思いました。そして、多くのクライアントから信頼され、任されるような弁護士になりたいです。」(M.K.さん)
「事務所設立の経緯が、日本の弁護士業界が企業のニーズに応えられていない部分を満たすために設立された、という点が強く印象に残っております。
弁護士業はサービス業であることを強く意識し、クライアントや潜在的なクライアントのニーズがどこにあるのか、そのニーズを満たすためにいかなるサービスの提供やスキルの獲得が必要となるのかを常に考え続けるキャリア形成をしたいと考えております。
具体的には、視野を広く持って社会の趨勢にキャッチアップしたキャリア、それを適宜行えるキャリアを志向するようになりました。また分野の幅の取り方に関連して、個としてニーズを充足させられるスキル、組織としてニーズに応えるために自分が獲得すべきスキルやこれらの比重についてはこれから考えていきたいと思います。」(M.R.さん)
TKIインターンシップ・プログラム(24夏)の内容はこちら